筋トレに筋肉痛はつきものと思う方って意外と多いのではないでしょうか?きちんとしたフォームや重量で筋トレをおこなったのに筋肉痛が起こらないと、「あれ…?筋トレの効果出てるのかなぁ」と不安になりますよね。
実はきちんとしたフォームで筋トレをおこなっていても、筋肉痛が行らないということは多々あります。
今回は、筋トレ後に筋肉痛にならない理由のほかに対処法などについても徹底解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
筋肉痛が起こる原因とは?
筋肉痛については諸説あるのですが、統一された説というのは今のところ存在しないのが現状です。複雑な仕組みによって引き起こされているのが「筋肉痛」です。
筋肉痛の研究は、遡ること200年前の1816年に初めて実施されました。その際、初めて筋肉痛という概念が証明されることになったのです。
1843年には、筋肉痛の症状が判明しました。
1904年には筋肉の膜から炎症が起こるという変化が発見されますが、研究途中で発展途中の分野となっています。
医学的に仕組みがわかっていない筋肉痛ですが、一昔前までは筋肉痛の原因は乳酸の蓄積だと考えられてきました。
しかし最近では、筋トレによる筋肉の損傷が原因だと考えられるようになってきたのです。
・筋肉痛のメカニズム
まず筋トレをすることで筋線維が傷つきます。そして筋線維が傷つく原因は以下の3つになります。
・いつもは使わない筋肉を鍛えた
・同じ筋肉を鍛えすぎてしまった
・重い負荷をかけた
筋トレをすると筋肉を構成している筋線維、そしてその周りにある結合組織に傷がつきます。
その傷を治すために、白血球を主軸にした血液成分が損傷した部分に集まってきて、炎症が起こるのです。
刺激物質の一種、ブラジキニン・セロトニン・ヒスタミン・プロスタグランジンが生産されて、さらに筋肉を包む膜である筋膜が刺激を受けます。
この刺激を痛みとして感じるのが筋肉痛だとされています。
筋肉痛の種類について
筋肉痛には「即発性筋痛」「遅発性筋痛」という二種類の筋肉痛が存在します。ここでは、それぞれを詳しく解説します。
①遅発性筋痛
遅発性筋痛はトレーニング後の翌日~数日後に出る筋肉痛です。トレーニングによっては筋繊維に傷が付いて、修復する過程で痛みが起きるものです。
特にスクワットなどの運動で、筋肉を伸ばしつつ負荷をかける伸張性収縮運動をする際に起きやすい種類の筋肉痛です。
②即発性筋痛
即発性筋痛は筋トレした後すぐに発生する筋肉痛です。早い場合はトレーニングを行っている最中に痛みを感じ始めます。その痛みはほとんどの場合一過性ですので、軽くマッサージをすることで軽減することがほとんどです。
原因は水素イオンが体内に発生し、筋肉の性質が酸性に傾くためです。また、長時間同じ姿勢でいると出やすいです。
筋肉痛にならないと筋トレの効果は無い?
筋肉痛が出ないから、筋トレの効果はないかもしれない…と落ち込んでいる方、実は筋肉痛が起こらないからと言って筋トレの効果が無いということではないのです。
実に色々な理由が重なり、単に筋肉痛が起こらなかっただけのことです。
筋肉痛というのは、医学的にはメカニズムが解明されていませんので、正確に筋肉痛について語ることは不可能だといえます。
今までに解明されていることなどを参考にしつつ、筋トレ後に筋肉痛にならない理由を解説しますので、参考にしてくださいね。
筋トレをしても筋肉痛が起こらない理由
筋トレや運動後には筋肉痛になるのが当たり前でしょ!と思っている方は多いものです。
でも決してそうではなく、筋肉痛が起こらないこともあるのです。ここでは筋トレしても筋肉痛が起こらない理由を解説していきます。
①負荷が軽い
筋トレをしても筋肉痛にならない原因の一つとして挙げられるのが、まず今の筋トレの重量が軽いことです。
筋肉というのは、刺激や負荷に慣れていくようにできています。しんどい筋トレをしていても一か月後くらいには慣れているという場合、筋トレ負荷を見直すと良いですよ。
持久力のある筋肉をつけたいという場合、軽い負荷で回数で追い込みましょう。また筋肉をとにかく大きくしたい場合には、重い負荷にして自分を追い込むのが理想的です。
それぞれの目的に沿った負荷をかけていき、追い込み方もその都度変えながら鍛えていくのが正解です。
②筋肉を伸ばす筋トレをあまりしていない
筋トレをおこなっても筋肉痛にならない原因として次は、筋肉を伸ばす動きが不十分ということが挙げられます。
筋肉を伸ばし、動かすトレーニングには3種類存在します。まず筋肉を収縮させる運動、その次に筋肉を伸縮させる運動、そして筋肉を収縮・伸縮させない運動です。
筋肉を伸縮させる筋トレ(エキセントリックトレーニング)をおこなって筋肉痛がこないということはまずないです。
筋肉痛が起こらないという場合は単に動きが少なかったり、きちんと意識をしていないケースが多いですので、見直してみましょう。
③筋肉のコンディションが良好
筋トレをしていても筋肉痛にならない原因として次に考えられるのが筋肉のコンディションが良いという事です。
筋肉のコンディションが良いと、筋繊維の修復も早まりますし、筋肉痛が起こりにくい状態を保てます。
栄養をとって十分な休養をとることで筋肉痛が発生する前に筋繊維が回復するからです。
筋肉のコンディションが良いことでトレーニング時のパフォーマンスも格段に良くなります。
筋トレで筋肉が損傷すると筋肉痛が発生、そしてその筋肉の損傷をいかに早く治すかということによって筋肉痛の期間が長くも短くもなります。
筋肉のコンディションが良いと、傷ついた部分が治る期間も早まります。
つまり、筋肉痛にならないのは筋肉の修復ペースの調子が良いという証拠でもあるのですね。
④筋肉が負荷に慣れた
同じ場所をトレーニングすることによって、筋肉が負荷に慣れていきます。そしてだんだんと回復を重ねていくことによって、前よりも強い筋肉が出来上がります。
前と同じ負荷のトレーニングをきついと感じることなく、楽におこなえるようになれば、筋肉が順調に成長している証だといえます。
ただ、注意点も存在します。単に筋肉痛が起こらないというだけで筋線維が傷ついてしまっているケースもあります。
いくら筋トレをおこなっても筋肉痛にならない他の原因として挙げられるのは、定期的にトレーニングをすることで筋肉が負荷に慣れてしまうのが原因です。
毎回同じ負荷で同じ部位を鍛え続けていたら筋肉はその刺激に慣れてしまうものなのですね。
また、そのほかに筋トレをする頻度にも深い関係があります。一ヶ月に1回筋トレをする人よりも、1週間に1回、3日に1回筋トレをするほうが筋肉痛になりにくいことも判明しています。
同じ筋トレメニューであっても、普段しないような動作で鍛えると筋肉痛を感じやすくなったりもします。ぜひお試しくださいね。
筋トレにおいての注意ポイントはここ!
さてここからは、筋トレでどのようなことに注意すれば良いのかについてご紹介します。
筋肉痛にならないというケースも含めながら、筋トレ効果を高めるポイントを解説していきますので参考になさってくださいね。
①筋肉痛を求めない
筋トレに筋肉痛を求めることはし過ぎない方が良いでしょう。
筋肉痛を求め過ぎると、かえってトレーニングの負荷や強度を上げ過ぎ、ケガにつながったなんてことになると元も子もありませんので、気を付けましょう。
トレーニングの際は、とにかく高い負荷にすれば良いというものではありません。低い負荷であっても良い結果を生み出せることを念頭におこなってくださいね。
②適度に睡眠や休養をとろう
適度に睡眠・休養をとることも重要な事です。超回復を行うための時間にもなりますし、筋トレ後はゆっくりと無理することなく身体を休めることを第一に考えましょう。
翌日に筋肉痛が出ないという場合も同じことがいえます。
毎日違う部位を鍛える場合、前の日に使った筋肉にはあまり負荷をかけないようにすることも大切です。筋トレの効果を最大限に高めるためにまず無理をしないこと、これがポイントとなります。
筋肉を十分に休ませてあげてくださいね。
③筋肉痛の時は筋トレNG
筋肉痛を感じている間は、筋繊維の修復が完全には終わっていないということで、修復中だという証です。
そのため筋肉痛を感じている間は、できるだけその部位に負荷をかけないように気を使う必要が出てきます。
筋繊維の修復が完了後でないと筋肉は成長しません。また筋肉を早く肥大させたいからといって毎日トレーニングをおこなうのも良くありませんので要注意です。
筋肉の理想的な成長ペースを維持するのであれば、次のトレーニングまで最低でも48時間~72時間ほど空けましょう。
筋肉痛になった時の対処法
筋トレで筋肉痛になったとき、無理は禁物!ここでは筋肉痛になった場合の対処法を解説します。
①ストレッチ・マッサージをする
筋トレ後にかたまってしまった筋肉を放置するのは良くありません。硬い筋肉を放置してしまうと血流が悪くなり、それが筋肉痛の原因につながります。
筋トレ後には、ストレッチやマッサージをおこなって筋肉をよくほぐしましょう。
マッサージなどをすることによって筋肉の周りの血の流れが良くなり、筋繊維の修復を早めることが可能になります。
②アイシングをする
アイシングは筋肉を冷やすこと。筋トレ後は、神経の伝達が早まって炎症を引き起こしやすくなっています。そのため傷ついた部位の熱を冷ましてあげることが重要になります。
アイシングは1回10分~20分、1日2回ずつおこなうようにすると効果的です。
また冷やすのではなく温めるのも効果があります。筋トレ後数時間~数日程度であれば、お風呂で患部を温めてください。
そうすることで筋肉に必要とされる栄養と酸素を届けやすくなり、体も楽になるでしょう。
③栄養補給も忘れずに
傷付いた筋繊維を治すためには、まずは筋肉を作る栄養素が重要です。タンパク質はもちろんのこと、ビタミンやミネラル、糖質なども適度に摂ることを優先しましょう。
ビタミンB6は筋肉痛を和らげる効果があり、ニンニクや唐辛子などから摂取可能です。その他に肉や魚、卵、乳製品にはたんぱく質が豊富で、豚肉・鶏肉にはビタミンB1が多く含まれます。筋肉の疲労回復に最適な食材ですので、毎日の食事に積極的に取り入れたいですね。
筋トレ後に筋肉痛にならないようにするには?
まず筋トレ前です。筋トレをする前は筋肉が硬くなっていますので、必ずストレッチをして筋肉全体をほぐすことが大切です。
筋肉が硬くなっていると筋肉痛以外にケガをしたりなどのリスクも高まります。
筋トレの効果をあげるためにも心身ともにリラックスした状態で、まったりとストレッチしましょう。
次に筋トレ中です。筋肉痛は筋繊維が傷つき過ぎると起こりますので、筋肉痛を抑えるためにまずはトレーニングの負荷をできるだけ下げてみてください。
それでもまだ下げ方が足りないと感じたときは回数やセット数を減らすと良いですよ。
フォームも正しく適切な負荷をかけ、無理のない範囲でトレーニングをおこなうようにしましょう。
最後に筋トレ後の筋肉痛予防。筋肉痛は前述のとおり繊維を修復する過程で引き起こされると言われていますので、筋トレ後すぐに栄養補給と休養をとることが大切です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?ご紹介した通り、筋肉痛が起こらない時でも筋トレの効果は十分に期待できることが分かりましたね。
筋トレの負荷があまりにも弱いという場合は問題ですが、そうでないならあまり気にすることは無さそうです。
筋トレの際に、筋肉痛ばかりに捉われないことも重要です。のびのびと無理のない範囲で筋トレをおこなえたらそれが一番です。ぜひ本記事を参考に、効果的に筋トレに励んでくださいね。